高倉通の事務所_R
高倉通綾小路下がった、ある路地を東に入ったどんつきの長屋。
明治の住まいであった建物を私たちの新しい事務所へ転用しました。
平成19年の様々な災害で損傷が進んでいたことから
ベタ基礎を新設し、柱、梁を入れ替え、
多くの添柱や面材で構造補強しています。
熱環境的にも快適に過ごしたい、
また余分なランニングコストをかけたくないということで
しっかりとした断熱改修も施しています。
内外装とも改変が激しかった...というより跡形もなかったので、
DIYのようにできることをやった内外装になりました。
特別な技術を使わず、素朴なままの材料を素朴なままの技術で
素直に構築したということです。
明治期の姿に再生できなくて、町のみなさんは申し訳なく...
外壁は念のための防火構造。
下地にダイライトを使った構造用合板鎧貼。
わがオフィスなので、おそらく塗装メンテは短周期になるのではと思われます。
内装は今後の改変を許容できるようなボード材だけによる仕上。
時に応じてどんどん変わっていくだろう事務所に
変わらないものがどんどん蓄積されていくであろう場所になります。
ということで、
数年はこの場所から私たちが理想と思う建築、場所、空間、
そしてその作り方を考えていきたいと思います。
今後ともみなさまご贔屓にお願い申し上げます。